宿曜占星術 亢宿の性質

亢宿(こうしゅく)
動物に例えれば「龍」の宿。龍は架空の
動物であり「霊獣」です。
霊獣の意味は、この宿の「潜在能力」が
いかに大きいかを示すものです。
どの宿も、職業の適正などはある程度「偏り(かたより)」があるのですが、
この亢宿は適性の範囲が広いのが特徴。
しいて言うなら、探究心旺盛でありストイックな面からして、芸術、学問、スポーツなどの
方面に進むのが最良でしょうか。
性格的には「正直」であり「生真面目で一途」。
変化球で勝負しようなどという気は、さらさらありません。
曲がったことは嫌う「直球勝負」の人であり、熱い「正義感」も秘めています。
嘘やごまかしを極端に嫌うので、人の不正にも容赦はしません。
「妥協」という文字は、この宿の辞書には存在しないようです。
とはいえ、現実の世界でも直球しか投げられないのでは、行き詰まることばかり。
信念が強すぎて周囲が理解に苦しむような、極端な行動に走らないよう注意が必要です。
この宿が属する「秤宮(ひょうぐう)」が意味するものは、「財運」と「バランス感覚」。
しかしこのバランス感覚も、ピンと張りつめた糸の上に乗っていて、理想と現実の狭間で
常に揺れ動いています。
表面上はしっかり者に見えても内面は繊細なので、俗っぽい世界に身を置くと
天性のバランス感覚が崩れてしまい、引きこもりなどの世捨て人になってしまうことも。
そういった傾向が顕著に出てしまった例が、作家の「三島由紀夫」でしょう。
星宿と並ぶ「反骨精神」の亢宿ですが、繊細すぎる内面と危ういバランス感覚が
市ヶ谷駐屯地での自決という最悪の手段を選ばせました。
外国ではミャンマーで幽閉されながらも「一途に」信念を貫きとおした「アウン・サン・
スー・チー」が、亢宿生まれ。
現代では、大リーグの「イチロー」選手、映画監督の「山田洋次」、司会者の「安住紳一郎」
「村井美樹」「中野美奈子」「ダイアン・レイン」など。