宿曜占星術 虚宿の性質

虚宿(きょしゅく)
表面的には庶民的な雰囲気を持っていて
も、その本質は「貴族」の星。
どんな分野でもトップになれる素質を
持った宿星です。
原典には「穀食足りて貯積を多くす」とあります。「手元には財産が十分あるが、さらに
財を重ねる」という意味でしょうか。原典をそのまま解釈すると「お金に対して執着心が
強い」イメージになってしまいますが、それはちょっと違います。
虚宿が執着するものは「名誉」であり、「自分の思い通りに生きること」なのです。
平凡な人生では飽き足りないのでしょうが、虚宿が他の宿と全く違う点はその独特な
「感性」にあります。
この「感性」を携帯電話のアンテナに例えれば、他の宿が平均アンテナ3本くらいな
のに対し、虚宿のそれは5本から6本ぐらいあるでしょうか。
しかし、この鋭敏な感性も虚宿にとっては「諸刃の剣」でもあります。
高尚な環境に身を置ければよいのでしょうが、とかく世間は俗っぽさに溢れた大海原。
虚宿が自分らしく生きるには辛い環境です。
持って生まれた「気位の高さ」と鋭敏すぎる「感性」が虚宿の真骨頂。
しかし、感性が敏感すぎる分、「挫折に弱い」という短所が気になります。
これら二つの特徴を人生にどう生かせるか、が虚宿の最大の課題でしょう。
恋愛に関しては、そのプライドの高さが良き出会いを邪魔する場面が多く見られます。
好きな人の前では、全てをさらけ出す覚悟がなければ幸せな結婚は望めません。
また、肩書き地位などを結婚の基準とするのは止めましょう。
芸能界の虚宿は、古くは「長谷川一夫」「美空ひばり」、現代では「森進一」「江口洋介」
「倉科カナ」「松山千春」「福山雅治」。
スポーツの分野では「清原和博」「石川遼」。歴史上の人物では「武田信玄」がこの宿星。
また、破天荒ながら「自分の思い通りに生きる」を実践した典型的な虚宿は、
天才漫才師といわれた「横山やすし」氏でしょうか。